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蔵見学 泉橋酒造レポート / 営業部:高田・後藤

  • 2024/03/11
  • 高田

2024年2月平日。飲食店様と神奈川県泉橋酒造に行ってきました。

先日泉橋酒造の寺田さんと高田が訪問した飲食店様が今度は蔵にお越しいただいて実際を見学していただく形です。海老名駅から近いので都心から1.5時間位で着いてしまいます。

いづみ橋

まずはセミナールームで概要をおさらい。

寺田さん

最近はドローンで上空から田んぼの穂の色を確認。栄養状況を細かく把握。(田んぼ毎ではなく、田んぼの中にもグラデーションがあります!)濃淡によって来年の品種・栽培を考えたり、刈り取ったコンバインで即座に水分やタンパク室含有量を把握できたりと、米から造るだけでなくその一歩先を行っています。
片手間でちょろっとお米を作るだけでない、本気の農業!

蔵のすぐ裏の田んぼに移動。この日は快晴!

田んぼ

冬季湛水を行いますがこの時期は水を抜いていました。

見学

東京にほど近い海老名で米造り?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は相模川からくる超豊富な水量で高温の夏でもかけ流しで水を使えるという土地の利も有り、千数百年も前からの稲作地域です。またこの一帯は「海老名耕地」と呼ばれます。

麹室の中にも入れていただいたりしながら、一通り蔵内を見学。

蔵の中

セミナールームに戻り試飲タイムです。蔵の仕込み水を飲みながら。

水


予定通り?!時間オーバー気味で見学を終了。泉橋酒造はまず田んぼの話、プラス全量麹蓋だったり全量槽搾りだったり、生もとであったり、水であったり… ストーリーが多すぎるので話を縮めるのが大変だったりします…
ただ皆様積極的で、しっかりとインプットしていただきました!この日は蔵から帰ってご営業の飲食店様ばかり。頭が下がります。お忙しい中ありがとうございました!今後も泉橋酒造のお酒を宜しくお願いします!

いづみ橋地蔵

当日少々早めに着いた私。
蔵人の犬塚さんとお話しする機会があり、お話伺ってきました。
以前泊まり込みで勉強させていただいた際は麹室担当で大変お世話になりました。
ここ最近で酒母担当に。酒母担当になってどうですか?と質問すると、麹も大切なセクションで楽しかったが、酒母はもっと楽しい。見えない色んな菌を相手にお酒が育って行く過程の感じが楽しい!と、満面の笑みで語ってくれました!蔵人の皆さんが若くやる気に満ち溢れているのも特徴だと思います。

いづみ橋の商品で出会った頃と酒質が若干変わって行った商品もあります。
以前の「栽培から醸造まで」が途中「田んぼからテーブルまで」にテーマを若干の方向修正。というか、より明確なテーマに変化し掲げられています。蔵レストランも開店。より食中を意識した酒質に。

大きな栽培や食中やテーマは変わらないまま、技術や可能性は蔵の皆で更新して行く風土。
そういった良い柔軟性が、これからもあり続けられるモノを造っていかれるお蔵様なのかと感じました。

黒とんぼ

【日本酒】いづみ橋 黒とんぼ 生もと純米酒 山田錦

1800ml ¥3,982(税込)
720ml ¥2,035(税込)

高田おすすめの1本 黒とんぼ:海老名産山田錦×生もと。冷酒でも良いですが是非お燗で!

いづみ橋のお酒はコチラから

2024年2月某日。
後藤も担当の飲食店様と蔵見学に行って参りました。当日はあいにくの雨、雪が降ってもおかしくないくらいの極寒でした。

寺田教授の講座おさらい。

【ドメーヌ】30年前、六代目橋場社長がフランス出張の際にドメーヌ(自分でぶどうの栽培から醸造、熟成、瓶詰めまで行う生産者)と出会い共感し、現在のような米づくり~醸造までを一括して行う酒蔵となった。

いづみ橋見学

【米づくり】土の栄養状況だけでなく水も大事。いづみ橋の仕込み水は125~130mg / Lの硬水。硬水だと酵母の発酵が旺盛になる(灘の宮水も硬水)。

米

【稲穂】雄町:「山田錦」「五百万石」のルーツ。背が高く、穂が大きい。楽風舞:食べる品種「どんとこい」と「五百万石」を交配させた品種。実るほど頭が下がる稲穂かな。

【ハイテクノロジー】説明しよう。いづみ橋ではドローンに搭載されたマルチスペクトラムカメラにより葉の緑色の濃淡をスキャン、更に稲を刈るコンバインに食味センサーを搭載し超音波によりお米のタンパク質含有量を測りデータをクラウドに上げ、田んぼの栄養状態を管理しているのである!葉の色が濃い、お米の外側のタンパク質多い→土の栄養が多い。ドローンを借りている神奈川県立産業技術総合研究所、千葉大学と産官学共同研究による

こうじづくり

【麴づくり】均一に仕込むのが大事。麴蓋(こうじぶた)を使いお米一粒一粒に均質な麹菌を生やす。30℃から麴菌が繫殖し始め、35℃に向かって酵素(酸性プロテアーゼ)によりお米のタンパク質を分解してアミノ酸がつくられる。38℃に向かって酵素(アミラーゼ)によりお米のデンプン質がブドウ糖に変わる。38℃を越えると麹菌は自己消化を始め何も生成しなくなる。杜氏の経験や五感で出来上がる味わいを計算して行う。例えば、旨いを引き出すにはアミノ酸がでる温度帯を長く引っ張る。

酒母つくり

【酒母づくり】乳酸菌の力で雑菌を排除してアルコール発酵を促進する。酵母を確保するため速醸だと2週間、生もとだと1ヶ月かかる。味が良くなるのでお米すり潰す「生もと」も造っている。

蔵内
蔵内
蔵内

【雑味】お酒の旨み成分アミノ酸を多くするには 1.お米をあまり磨かない 2.麴菌にしっかり発酵させる 3.時間をかけて熟成させる(メイラード反応)一方、雑味とは何ぞや。酵母は自分で出したアルコールにより死んでしまう → 酵母菌の細胞膜が破れることにより重金属が流れ出る → 雑味。アミノ酸の数値が急激に上がる(酵母が死に始める)前にお酒をしぼらなければならない。

古酒

【古酒コレクション】時間をかけてアミノ酸の深みを出している。昔のいづみ橋は固く、色はついていても味がのっていないものもある。寺田氏曰く今後3~4種類ブレンドしてオリジナルとして販売する予定。このセラーはペニンシュラホテルの宿泊客動画にも登場しているとのこと。

いづみ橋ラインナップ
記念撮影

当日参加された飲食店の皆様、寺田教授ありがとうございました。

いづみ橋 恵 青


[日本酒]いづみ橋 恵 青ラベル 純米吟醸

1800ml ¥3,740(税込)
720ml ¥1,925(税込)

後藤おすすめの1本 恵青ラベル:当日直汲み生を飲みましたが、火入も艶やかでうまいです。