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酒の勝鬨酒蔵訪問記 鹿児島県いちき串木野市大里『七夕・鬼火』田崎酒造 2019年11月1日

  • 2019/11/01
  • katidoki

さてさて、時間が迫ってまいりましたので先を急ぎます。続けて向かうは同じいちき串木野市にある「田崎酒造」さんです。
白石酒造さんから車で5分程度で到着。蔵の方に応接室へと案内されると野崎充紀杜氏がやって来ました。

田崎酒造
田崎酒造

田崎酒造
田崎酒造さんがあるいちき串木野市大里は、大里川の下流域に位置しており、大里川流域は平野部となっており水田が多くあります。
創業は、明治20年、「古来より稀に見る銘水」といわれるほどの水を探しあてた初代当主が、この地に蔵を構えたことにはじまり、創業より百有余年を数えます。
以来、豊かな土壌から生まれた良質のさつまいもと銘水を用い、妥協を許さない焼酎づくりの姿勢を貫いています。
田崎酒造さんは、焼酎界では関心の薄いとされていた、原酒の長期貯蔵による熟成に早くから注目し、新酒を出さない熟成の蔵元として、
芳醇で深い味わいのある本格熟成焼酎の普及に力を入れるなど、熟成焼酎というジャンルを確立すべく日夜焼酎作りにはげんできました。

田崎酒造

蔵は田んぼに囲まれています。

蔵見学とお話
一通りの挨拶が終わると、試飲用の焼酎を持ってきて頂きました。
焼酎の企画・開発を目指して結成された「KOSEI’s(個性)倶楽部」の一商品として当店でも最近入荷しました「ASHITA WA Kitto」を試飲させて頂きます。
「KOSEI’s 倶楽部」とは、酒蔵の垣根を越えて情熱のある生産者のお酒を発掘し、人間味のある味わいをお届けする企画本格焼酎シリーズです。
田崎酒造さんは熟成酒を基本とした酒蔵として知られていますが、「ASHITA WA Kitto」は「新焼酎」です。
野崎さんは作り手として味わいで勝負する「新しい焼酎」を投げかけてみたかったとの思いで、こちらの焼酎を造りに至ったそうです。
まず湯割りで頂くと、ふわっとフルーティーな華やか香りが広がります。次に水割りを頂くと、完全に熟したバナナではないですか!! 割り方で味の変化が半端ない!

新焼酎である他に、黄麹を使用し、常圧蒸留、麹菌歩合を減らしながらの三段仕込み、さらには無濾過による焼酎なのです。
米の香りを出したかったことと、昔の焼酎の味わいを求めて造ったものだそうで、アルコール臭の立たないのもが、焼酎の本来の姿だといいます。
野崎さんは、商品にする前に湯割りを必ず試してチェックしてから瓶詰めしているそうです。湯割りをした際、鼻から抜けるアルコール感を出さない、
アルコール感はあくまで最後に来るものを目指しているそうです。確かに「ASHITA WA Kitto」はバナナの様な香りが包み込み、最後は焼酎らしいキレもスムーズな作品です。

お話の後、蔵の中を拝見させて頂きました。

田崎酒造

年間約二千石ともいわれる生産量を支える巨大な設備。

野崎さんは、「うちは町工場ですから」と繰り返しおっしゃりますが、規模が大きい代わりに冒険しないとならないと言います。

田崎酒造
田崎酒造
田崎酒造
田崎酒造

四角い形の一次、二次タンクなど。

芋蒸機と蒸留機。

麹室は改築前の石室を残しています。ドラムで造った麹と石室で造った麹を合わせて使用しているそうです。
やはり手作りの麹だと良い焼酎になるそうです。

田崎酒造
田崎酒造

麹づくりは麹室で。その麹室は歴史ある石造り。

甕坪仕込みではないことが、逆に野崎さんの焼酎造りへの思いに火を付けたとか。与えられた環境を工夫する。
例えばタンクから液面が低ければ味飛びしてしまう。つまり液面を高して熟成させればいい味が取れると、大きなタンクでもいっぱいにしています。

焼酎は蒸留器が全てといいます。焼酎は蒸留酒なので、もろみのいいところ等をどれだけ抽出できるかが決め手。
しかし、手数をかけると醸造アルコールになってしまう。やりすぎてしまうと美味しく見えない、料理の盛り付けと一緒だと言います。

野崎さん熱心なお話と同時にユニークなしゃべりがとても魅力的でした。

田崎酒造

最後に記念写真!

野崎さん、お忙しいなかありがとうございました!

「田崎酒造」商品は、Rakutenにて販売中です!

おまけ
そしてまだやる「この焼酎に聴きたい!」でございます。

野崎さんは「町工場」ですからと言いつつも、攻めの姿勢と幾多のアイディアがあり、高度な技術をお持ち方であり、ユニークな人柄。そんな人が造る焼酎と聴きたいアルバムはこれです!

Birthday

Pom Poko – Birthday
木村カエラ絡みでちょこっと話題になりましたが、この名前ですけど日本人ではありません。これがデビュー作ですが、どこで習得したのかスキルはかなり有り。とあるバンドからの影響は大ですが、時に元祖を凌駕する勢いがあり圧倒されるし、それとは異なる愉快さがある。