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酒の勝鬨酒蔵訪問記 鹿児島県薩摩川内市里町『六代目百合』塩田酒造 2019年10月31日 その2

  • 2019/11/11
  • katidoki

見学が終わると、社長奥様が昼食を用意してくれておりました。テーブルには、大量の伊勢海老に、巻貝(何の貝か聞くの忘れてた。。)、さつま揚げに巻き寿司など、超豪華でございます。半身に切られた伊勢海老は、真っ二つに折り、手で身の部分を引き出してマヨネーズを付けて豪快に頂きます!! 伊勢海老をマヨネーズで食べるなんて、ある意味かなりの贅沢です!

塩田酒造
塩田酒造

しばらくすると塩田社長が「風に吹かれて」の新酒を持ってきてくれました! まずはストレートで頂くと実に香ばしく、シナモンのような..ハーブ系の香りを感じます。するとここで、社長が「六代目百合」は、コーラ割りに合うんだとおっしゃり、実際に試させて頂くと、確かに美味しい! さっきのシナモン的な香りとコーラとがうまく融合しています。更に「六代目百合」は、牛乳とも合うんだと言うのですが、まさかと思いながらも頂くと、まじか! 土山さんが、これはカフェオレ、「百合オレだ!」と、なるほど、言い得て妙で、確かにカフェオレっぽいんです。

「六代目百合」は、芋の香りがしっかりとした硬派な芋焼酎というイメージの人も少なくないと思いますが、実は柔軟でフランクな焼酎なのです。塩田社長は元々ソーダ割りへの提案も早かったようで、今の焼酎業界がソーダ割りを加速させるのをみていると、先見の明をお持ちの方なのなだと、これは百合オレも来るかもっ!

昼食が終わると、甑島案内を石原さんにして頂けることになりました!

甑島ツアー
石原さんが運転してくれる車は、こしき島「みらいの島」共同プロジェクトというものがあり、日産のEV自動車を40台導入し、一部島民にレンタルされているそうです。詳しくはこちらで。先にも説明いたしましたが、甑島列島は、上甑島、中甑島、下甑島の3島で構成されていますが、フェリーを乗る際に現在は離れている中甑島と下甑島の間を橋で繋げる工事をしているとの案内があり、EV車に乗り込んだ際にそのことを呟くと、石原さんが苦渋の面持ちで、それなら観に行きましょうと、想定外ルートでありながらも向かってくれることになりました!

建設中の橋が見える場所へ向かう途中、まず車を止めてくれたのが、上甑島と中甑島をつなぐ甑大明神橋の前にある「甑大明神」。海岸にある岩が、お酒を作る際にも使われる「甑」の形に似ていることから御神体とし、甑島大明神として祭られたそうで、「甑島」地名発祥の地といわれています。

塩田酒造
塩田酒造

甑大明神橋と甑大明神。社殿はなく、この岩自体が御神体。不思議な形ですね。

続けて向かうは、無理を言っての建設中の橋が見える高台。山道を上がっていきますが、結構な急勾配です。そしてついに到着!
やってきたのは、「木の口展望所」という場所。上から眺めると建設中の藺牟田瀬戸架橋(仮)が見えます。来年の今頃には繋がっているようですが、台風の際にはクレーンが倒れたり、とても風の強い場所なので、開通後も交通規制になることも多いのではないかとのことです。

塩田酒造
塩田酒造

建設中の藺牟田瀬戸架橋。これで「いむたのせと」と読みます。しかしいい天気!

島が一つに繋がると大きな変化があるでしょうね。因みに下甑島には、「五郎」で知られる吉永酒造さんがある場所であります。

続けて向かうは、甑島の名所のひとつ「長目の浜」が見える長目の浜展望所です。「長目の浜」とは、島の北西部の山裾が太古から風波に崩れ潮風で造った幅50メートル、長さ約4キロにわたって続く砂州で、「鍬崎池(くわさきいけ)」、「なまこ池」、「貝池」を海と仕切っています。それぞれの池は水質が異なり、淡水と海水が層をなしており、それぞれにちがった生態系を持っているそうです。

塩田酒造
塩田酒造

「鍬崎池」にはオオウナギ伝説、「貝池」には30億年前から生息してきたバクテリア「クロマチウム」生息するといわれてます。

「なまこ池」には、薩摩藩の時代に搬送中に入れたと言われている「なまこ」が現在も生存、繁殖しており、また湖岸の礫や岩にはアコヤ貝が寄生、他にもボラやキス、シマイサキなど、海の魚貝類が多数生息してるそうです。

さて、時間もそろそろなのでと島巡りはここまでです。石原さんに裏道を使ってなど、密度の高い案内をして頂きましたが、これでも島のほんの一部なのですよね。意外と広い甑島、いつかゆっくり来てみたいですね。石原さん、お忙しいところありがとうございました!

「六代目百合」と食す
再び塩田酒造さんに戻ると、すでに夕食の準備が整っておりました!!
テーブルには豪快な刺身盛り合わせ、きびなご天ぷらやさつま揚げ、そして肉!!
鹿児島では知らない人はいない?「肉の白川」のお肉を焼いて頂きます!!
丁度いいサシの具合と厚くも柔らかな食感、溢れる旨味、最高です!

塩田酒造
塩田酒造

そして、旨い料理に「六代目百合」!!
先ほどの「風に吹かれて」の他に「六代目百合 新酒」、レギュラー「六代目百合」などを湯割を中心に、ひたすらに食べて、飲んで、塩田社長の笑いあり涙あり、時にサスペンスありのギリギリな話を聞きながら皆さんで飲み明かします!!昼食でのコーラ割りや牛乳割りもそうですが、「六代目百合」は何と割っても美味しくなるしバッティングしないから、塩田社長も色々な割り方や飲み方を試して欲しいとおっしゃります。そして何と割っても美味しくなるということは、何と食べ合わせても大丈夫ということ、かといって味が無いわけではない、「六代目百合」は究極に食中酒なんだと言います。島料理と頂く「六代目百合」、なんて贅沢なひと時だったでしょう。島の料理があって「六代目百合」があり、「六代目百合」があって島の人達の宴がある。
旨い料理に話は尽きず、あっという間に時間は過ぎて終わった頃はすでに深夜2時半。。でも楽しかった!! 帰る時、空に見える星も素晴らしく綺麗だった。

早くも翌朝..
翌朝、石原荘の朝食を頂いてから、芋切り作業が見れるということで塩田酒造さんに再び向かいます。

塩田酒造
塩田酒造
塩田酒造

甑島の名物キビナゴなどが入った朝食。ここで石原荘とは最後となります。お世話なりました!

塩田酒造さんに戻ると芋切り作がすでに始まっていました。「六代目百合」に使用する芋は「白さつま」と「黄金千貫」です。
芋に関しては今も研究中と言いますが、農家さんに無理は言わないよう続ければとおっしゃてました。
「六代目百合」が島の酒である事を実感する瞬間ですね。

塩田酒造
塩田酒造

綺麗に洗われた「白さつま」を丁寧に芋切りしています。

最後に
そろそろフェリーの出発時間です、もう帰らなければならないと思うと寂しい。。昨晩の夕食の際、塩田社長の言葉。

商品の陳列を含めて商品の保管、管理はちゃんとして欲しい。大手店舗などで目玉商品として日の当たるような場所で焼酎が陳列していることがあるが、あんなことしたらすぐダメになる。

「六代目百合」の瓶詰め場も温度管理され、蔵では常に大事に扱われています。その状態を我々酒販店が保ち、お届け先の飲食店さんや購入頂いた消費者の方には、焼酎の取り扱い方を正しく理解してもらう、それが特約店の使命であると肝に銘じるのでした。

そして、「六代目百合」は何で割っても良いんだとの熱い一言。

「俺は俺を消す!」

塩田社長を始めご家族、蔵元の皆さま、貴重な体験、美味しい料理と旨すぎる酒を、本当にありがとうございました!!

帰り際、たまに買ってきてもらうというモスバーガー食べてる塩田社長の姿がキュートでありました。(笑)

塩田酒造

塩田社長は写真NGって事で、「石原荘」石原さんと塩田酒造さん前で記念撮影!石原さん大変お世話になりました!!

港

港に「六台目百合号」と、港から見た塩田酒造さん。
甑島、またね!

「塩田酒造」商品は、Rakuten、amazonにて販売中です!

おまけ
続けて「この焼酎に聴きたい!」を続けております。前編と同様、「六代目百合」の重心の低いソウルフルな味わいと、
フレキシブルな楽しみ方が味わえるとなればこれです!

Angel Olsen – All Mirrors
ソロで作った曲とフルバンドまたはフルオーケストラで制作した曲の、2面性を敢えて残した作品。
アダルティーなものからキュートなポップなどを、コンストラストを持って大事に巧みに仕上げた傑作です。