亀の尾

「亀の尾」は明治26年に庄内地方の篤農家「阿部亀次」が発見し、育成した米です。戦前には東北・中部地方全域で栽培され、作付面積も最大を誇っていましたが、病害虫に弱く、倒伏しやすいその栽培の難しさから徐々に姿を消していきます。

しかし、新潟県三島郡和島村の、久須美酒造の酒造家である久須美記廸が、杜氏である河井清から、むかし亀の尾で作った日本酒が素晴らしかったとの話を聞いて、亀の尾を復活させることを考え、1980年(昭和55年)に、新潟県農業試験場から1500粒の種子を譲り受け、1983年(昭和58年)には醸造に足る収量を得たため、亀の尾を原料に使った吟醸酒「亀の翁」を製造する。この話は、漫画「夏子の酒」でモデルにもなり、それ以降はそれ以外の蔵元でも「亀の尾」を使った銘柄が造られるようになっていく。

コシヒカリ、ササニシキ、ひとめぼれといった、日本の食文化に欠かせないお米のにも、この「亀の尾」のDNAが受け継がれている。