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2019年2月19日、昨日の栗林酒造店さんに続き、同じく秋田は由利本荘市にある齋彌酒造店さんへ向かう為、予定を早めてホテルを6時半に出発。早く来れば色々と見学できるとのことでしたので時間変更を即断。秋田駅から羽越本線に乗って通学の学生達と一緒に羽後本荘駅まで向かいます。本日は快晴とはいかず曇り模様でしたが、眠たい目をこすり日本海を眺めつつ約45分、羽後本荘駅へ到着です。駅を出たところで昨日に引き続き佐藤常務にお迎えいただきました。

実は、栗林酒造店さんから宿泊の場所である秋田駅に到着した夜に、佐藤常務に夕食の席をご用意して頂いていたので、既にお会いしていたのです。ご用意していただいたお店も素晴らしかったのですが、その部分は別枠にてご紹介できたらと思っております。話は戻りまして、荷物を車に詰め込み佐藤常務の運転で出発しましたが、窓から見える景色に雪はほとんどありません。海に近い地域からなのでしょうか、同じ秋田でも結構違うのものですね。そして乗ること10分程度で遂に齋彌酒造店さんへ到着します。本日の蒸米作業は10時頃から行われるということで、その前に佐藤常務に蔵の中を早速案内して頂きました。

出荷場

出荷場は3年前に建てたそうですが、とてもスタイリッシュな建物です。中に入るととても広くて天井もかなり高い!70坪もあるそうですが、この広い中全てが冷蔵庫になっており、箱詰めをして出荷されるまで徹底して温度管理がされてます。商品はそれぞれ商品種類や製造日ロットごとに管理されていて、出荷前にそれぞれ720mlを2本サンプリングして最終チェックをしてるのだそうです。箱詰めされる前まではP箱で管理されていますが、秋田は全国でも珍しい8本入りP箱なんだそうです。こちらの方が組んで積めるし、安定感はあるそうですが、さすがに一般的な6Pも検討しないとならないのではとおっしゃってました。

そういえば1年くらい前から入荷するときのダンボールの返し部分が外張りに変わったのですが、その理由は中貼りだと折返し部分でラベルを痛めてしまう可能性があるので、内側はフラットにしたそうです。なるほど、実際に自分達も倉庫で片付けや出荷作業をしてる時に、あの出っ張り部分でラベルを傷めてしまうこともあったので、その理由を聞いてとても感激。さらに普段の整理でダンボールの横に製造日が記されていると、とても管理しやすくてこれも凄く有難かったのです。

そして話の中で、ここから少し離れたところに瓶貯用の冷蔵倉庫があるそうですが、その大きさは2000石分が収められるというから驚きでしたが、更にもう一つ冷蔵倉庫を増設中だそうで、それが出来ると全部で3000石分(1800ml換算で30万本!)の瓶貯蔵が実現されるというのですが、3000石分の瓶貯ってどんな規模なんだと、スケールがあまりに大きすぎて想像すら出来ません。

火入れ、瓶詰め

続いて瓶詰め火入れ作業の場所へ案内して頂きました。齋彌酒造店さんは、全て瓶燗火入れを行なっているそうですが、瓶詰する直前もお酒を一旦サーマルタンクに入れて温度管理を完璧にしながら瓶詰めを行なっています。火入れにはパストライザーが用いられていますが、今まで自分が見てきた中でもかなり大きさです。火入れは60度からスタートし、5つの部屋に分けられ温度が徐々に下がる構造になっており、最後は22度で終了。以前は4つの部屋に分けていたようですが、40度から30度あたりで「火冷め香(ひざめか)」と言われる独特な香りが出て、その匂いが瓶につくことがあったそうで、その温度帯は出来るだけ早く通過させたいと考え、部屋を更に細かく分けたそうです。またパストライザーを通して完成させる商品に関しては全て新しい瓶を使用。過去にリサイクル瓶だと急冷した際に割れてしまうことがあったことから、新しい瓶しか使用しないそうです。

途中、当店ではあまり取り扱いは少ないですが、山廃本醸の300ml小瓶をシュリンクする機器がありました。こちらの小瓶は地元の飲食店さんで人気だそうで、小瓶とおつまみをセットにしたちょい飲みセットを出しているお店もあるとか。地元以外の地域でもこの小瓶の需要が広がると嬉しいなと佐藤常務はおっしゃってました。ちなみに、この本醸造などに使われる醸造アルコールにも秘話があり、実は蔵で最低3年、大吟醸だと5年は寝かせているそうです。実際飲んでも円やかで美味しいんだとか。

精米と洗米

続くは一般道を挟んだ蔵元本家の敷地へ向かいます。道路横断する上を見上げるとお酒を通すパイプが見えたり、使用して余った仕込み水が流れる側溝が見えたりしながら精米所へ到着。超巨大な精米機は最近増設して全部で3機もあります。齋彌酒造店さんは全量自社精米を行なっており、精米を待つお米の中には、山田錦や山田穂などが高く積み上げらておりました。そして齋彌酒造店さんで精米されるお米の精米歩合は平均で52%にも昇るそうで、そうなると当然削った米粉が沢山出来るそうですが、米粉の再利用のいいアイディアはないかなとおっしゃっていました。確か同じく自社精米をしている喜多酒造さんも同じようなことを言っていたので、皆さん悩みどころは一緒なのですね。

精米を終えたお米は袋に入れ一旦冷やされてから洗米されますが、ここでも驚愕の事実。なんと洗米は4度も行うそうで、洗米機で2度、最後はシャワーをかけるて完了するそうです。最後の部分を見ることは出来ませんでしたが、徹底してお米を洗うことで表面のベタつきがなくなり、さばきがよくなるそうです。そうすることでお酒の仕上がりにもいい影響もありますが、麹菌がふられた蒸米をよく混ぜ込む作業である「床もみ」の際、一般的には上半身裸になって汗をかきながら行なっている印象があると思いますが、さばきがいいので作業着を着たままさっと短時間で完了するそうで、結果的に作業効率が上がるということでした。

本日はここまで、続く。。

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